ロボット・イン・ザ・ガーデン (小学館文庫)

ロボット・イン・ザ・ガーデン (小学館文庫)

庭にいきなり迷い込んできた子どもみたいなぽんこつロボット、タングとともに、妻に捨てられた主人公が世界中を旅して、そして帰ってくる話。わりと一番盛り上がるシーンが想定外な話です。サスペンス度はアメリカドライブ旅行中が一番高く、あとはほのぼのとだんだんなついてくるタングの可愛さを味わう、タンタン的児童文学な趣の話でした。
無貌の神

無貌の神

朱川湊人みたいなノリ+高野聖みたいなノリの話が集まった短編集でこれはどれも面白いです。特に、道端で謎の男に連れ去られ、人を77人殺すまで帰れない、と告げられる少女の話「死神と旅する女」はちゃんと怖く、かつちゃんと読後感も腑に落ちるいい感じで好きです。
悪魔を憐れむ

悪魔を憐れむ

たぶん久々のタックとタカチのシリーズもの。前半の中編2つがシリーズならでは感があって面白いです。正直いきなり今この本から読むと作中の時代にかなり中途半端感あると思うんだけど、しばらく前から読んでる自分はこのどこか寂しいどろどろ感がもう「依存」とか思い出して不思議な懐かしさが発生するプラス補正があります。4人がまた一堂に集まって事件に携わることってあるのかなあ…それはそれで「神のロジック〜」みたいな話とかいきなり一人死んだ葬式で再会とかになりそうな感もあってどきどきですが…あとそろそろ読める気になっていた百合が想定外なところで発生し、そちらもおおおっとなりました。
他人事 (集英社文庫)

他人事 (集英社文庫)

怖い中短編集。ちゃんと怖い&舞台も映画みたいのではなくそこそこ普通の生活環境で面白いです。仔猫拾う話だけあまりにも理不尽すぎて怖さも何もないという感じでしたが、あとはちゃんとオチが効いてます。